ウイグルに「中国化」強要=習指導部、対外宣伝並行

JiJi, 16.01.2019

北京時事】中国でイスラム教徒の少数民族であるウイグル族に対して、伝統や価値観の修正を迫る「中国化」政策が強化されている。深刻な人権侵害が懸念されるが、共産党政権は「貧困対策やテロ対策が目的だ」と反論。批判をかわすために外国向けの宣伝活動に力を入れ始めた。

習近平国家主席は「宗教が社会主義に適応するよう積極的に導く」と主張し、宗教の「中国化」を推進してきた。特に、ウイグル族が多い新疆ウイグル自治区では「過激主義防止」や「職業訓練」の名目で思想教育のために事実上の強制収容施設を多数設置。100万人が収容されているという指摘もある。

共産党中央統一戦線工作部によると、今月1日、同自治区ウルムチ市でイスラム教の聖職者を対象に、共産党の歴史や中国語などに関する研修を行った。研修では、習指導部の方針に従い「愛国の模範」になることが求められた。
また、中国当局公認の中国イスラム教協会は5日の会議で「イスラム教の中国化」に向けた5カ年計画に関する決議を採択した。会議には中央統一戦線工作部関係者も出席。計画の詳細は不明だが、ウルムチでの研修もその一環で「社会主義の価値観」を信者に徹底するものとみられる。

一方で、中国当局は最近、ウイグル族をめぐる状況について外国向けに情報発信している。昨年末、イスラム教徒が多いインドネシア、パキスタン、マレーシアをはじめとする12カ国の外交官を自治区に招き、「訓練施設」などを公開した。また、年初に現地取材が認められたロイター通信も職業訓練や中国語学習の様子を報じた。

ただ、外交官や記者が接触を許された住民は習指導部の方針に沿った発言をするように指示を受けていたもようだ。中国外務省の陸慷報道局長は7日の記者会見で、自治区の調査のために国連職員らを受け入れるかどうかについて、「内政干渉を避け、一方的な話を信じない」ことなどを条件に挙げ、共産党政権に対する批判を認めない態度をあらわにした。