教育現場から強制的に離された女性教員へのインタビュー

RFA 2007年11月21日

中国政府が『双語教育』をウイグル人に実施するようになってから、過去のウイグル語による教育に於いてはレベルの高い教育を行なってきたと見なされていた小中学校で、教育の発展に尽力し、優秀表彰さえ受けていた教員歴の長いウイグル人教師たちさえもが、様々な「迫害」を受けるようになった。

RFAの記者は、新疆ウイグル自治区のある農村の小学校で働いていたが、「『双語教育』への不満を述べた」との理由で解雇された、30代の女性教員に電話取材をする機会を得た。

女性教員によると、「2004年の新学期から(注:中国では9月に新学期が始まる)中国共産党の政策により、『新疆ウイグル自治区の農村地域まで『双語教育』を徹底させること。そのためウイグル人の生徒には、ウイグル文学以外はすべて漢語で教えるように』との命令が下った。これまでウイグル語で授業をしていた教員たちが、急に漢語で授業をするようになって、ウイグル人生徒の学力は急落した。このため、現場の教員たちは『双語教育は各地域の実情を把握した上で、実施すべきだ』と口々に意見を述べたため、学校長などの管理職が、『(生徒の学力低下は)教員の漢語レベルの問題だ』とか、『国の政策に反対した』とかの理由で、簡単に教員を解雇してしまう」という。

電話取材に応じた女性教員は、小学校一年生から三年生までの算数を担当していたが、急に漢語で授業を行なっても生徒たちは漢語が分からないから、最初はウイグル語で授業をし、その後で同じ内容を漢語で話すという形態で授業を行なっていたが、全て漢語で授業をするよう警告された。「子供たちは、漢語があまり分からないし、段々なれて来たら切り換えていく」と表明したにも拘わらず、退職させたという。同様の理由による教員解雇は、この女性教員が働いた学校だけで6件も発生しているという。「このような待遇に耐えられず、精神的な病を得て死亡した教員もいる」とも、この女性教員は語った。

記者は「今後のウイグル人生徒の教育についてどう思うか?」と訊ねた時、この女性教員は「今、実施している『双語教育』の本質は(漢人への)同化のための教育であり、ウイグル語での教育は将来全滅することすら考えられる」と答えた。そして「ウイグル人の親たちは、家庭で子供にウイグル語教育を欠かさないことと。子供たちを漢語教育のみ行なっている学校ではなく、(細々ながら)ウイグル語も教えている学校にいかせるように」と呼びかけた。

http://www.rfa.org/uyghur/xewerler/tepsili_xewer/2007/11/21/ishtin-ayrilghan-oqutquchi/