中国当局は「テロ」、ウイグル側は「圧政への抵抗」と反論

産経新聞 2008.8.5 23:05

【北京=矢板明夫】中国の新疆ウイグル自治区のカシュガルで4日朝に発生した武装警察襲撃事件で、同地の当局者は5日、「テロリストによる攻撃だ」と語った。国営新華社通信が伝えた。今回逮捕された2人の男たちはいずれもカシュガルのウイグル人住民で、タクシー運転手と野菜の小売商という。

中国新疆ウイグル自治区での核実験による健康被害を告発し英国に政治亡命したウイグル人医師で、来日中のアニワル・トフティ氏(45)は5日、共同通信と会見し、同自治区での警官隊襲撃事件は「無差別テロでなく民族弾圧の象徴である警官を狙ったもの。中国共産党の圧政に対するウイグル民族の抵抗活動だ」との見方を示した。

トフティ氏は「地元では(民族独立)運動にかかわっていると警察に疑われ、無実の人が突然連行されて行方不明になることも多い」と述べ、警官に対するウイグル民族の反発の根強さを指摘。事件は「北京五輪を前に、ウイグル民族への弾圧を強めている中国政府が招いた」と強調した。

独立派の拠点摘発に関する政府の発表が昨年来増えていることについて「ほとんどは政府のでっち上げで、無関係な人が殺されている」とした。

トフティ氏は1998年に英テレビのドキュメンタリー番組で、同自治区ロプノルでの核実験の影響で障害を抱えた子どもが多く生まれているなどと告発し、99年に英国に亡命。6日の原爆の日に広島市を訪れるため来日した。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/china/080805/chn0808052309017-n1.htm