中国、ウイグル政策示す流出文書に反論 信憑性に異議

Yahoo News, 01.03.2020

香港(CNN) 中国政府はこのほど、西部の新疆ウイグル自治区にある収容施設から流出した記録文書について、その信憑(しんぴょう)性に異議を唱える会見を開いた。文書に対する反論としてはこれまででもっとも包括的なものとなっている。

当該の文書は新疆南西部の墨玉(カラカシュ)県の出身者311人のリストを含む。全員が様々な種類の違反を犯して再教育施設へ送られたとあり、違反の内容としては結婚に際して宗教的な儀式を執り行ったことやベールの着用などが挙げられている。

これに対し22日、カラカシュ県の知事が自治区の中心土地ウルムチで会見。「念入りな調査の結果」、文書で言及された住民の多くは一度も施設に入っていないことが分かったと主張した。知事によればこれらの住民は「いつも通常の状態で働き、生活しており、職業技術の訓練に参加したことはない」という。

イスラム教徒が大半を占めるウイグル族対象のこうした施設について、中国政府は職業訓練を目的としたものと説明している。

文書は共産主義犠牲者記念財団(米ワシントン)のシニアフェローでもあるエイドリアン・ゼンズ博士をはじめとする専門家チームが本物と確認。今月17日に、CNNを含む多数の国際メディアに向けて公開していた。CNNは今回の会見には招待されておらず、会見内容の全文にもアクセスできていない。

ゼンズ博士らは文書に記された2800人以上の個人名のうち337人の身元を特定した。CNNも文書中の8家族の詳細について、独自に裏付け調査を行った。

上記の県知事は会見で、文書に関する報道を「主観に基づく思い込み」であり、「願望がこもった推測」だと批判。「真実とは相いれず、精査に耐えられない」との認識を示した。

会見には顔を覆面で隠したウイグル族の男性1人も同席し、記者からの質問に答えた。男性は「職業訓練センター」にいたことはあるものの、あくまでも「自分自身のため」だったと主張。以前は宗教上の過激思想に取りつかれていたが、センターでは中国語や国際法を学んだほか、企業経営に関する授業も受けたという。会見の映像は国営中央テレビ( CCTV)で放送された。

中国共産党は過去にも、ウイグルの反体制派や流出文書に記載された住民の親族を国営テレビに出演させ、各国メディアによる非難への反論を語らせる手法をとってきた。こうした反論が事実に基づくものか、あるいは当局に強要されたものかどうか、CNNは独自に確認できていない。