ウイグル問題めぐり米中が国連安保理で応酬 人権侵害かテロ対策か

Sankei,  05.10.2019

【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会は25日、テロ対策をめぐる国連と地域機関の連携を討議する公開会合を開き、中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区の再教育施設をめぐり、米中が応酬を繰り広げた。米国はウイグル族などイスラム教徒の大量拘束を人権侵害だと批判を強めており、正当なテロ対策と主張する中国が反発。安保理公開会合で同問題が取り上げられるのは異例で、米中の新たな対立軸となっている。

トランプ政権は24日にニューヨーク市内でウイグル問題に関する会合を開催するなどし、国際社会に中国への圧力を強めるよう呼びかけている。こうした動きを受けて、中国の王毅国務委員兼外相は25日の安保理の演説で、同自治区の再教育施設によってテロが激減したと成果を強調。「過激派からの脱却に非常に効果的」であり「テロ予防に有益」と訴え、「米国や西側の国々はこうした事実を無視し、自らの政治的目標のため、中国を中傷する活動を行っている」と最近の米国などの動きを批判した。

これに対し、米国のコーエン次席大使は演説で、100万人以上のイスラム教徒が拘束されている現状に「深い懸念」を表明。「テロ対策が、中国のイスラム教や他の少数民族を抑圧する口実に使われてはならない」と非難した。中国側は「中国は断固として米国の主張を拒否する」と答弁権を行使し、応酬を繰り広げた。