獄中のウイグル族学者に人権賞、中国政府は非難

CNN 2016.10.12

香港(CNN) アムネスティ・インターナショナルやヒューマン・ライツ・ウォッチなどの国際人権団体は11日、人権擁護に取り組む活動家を称える「マーティン・エナルズ賞」の今年の受賞者に、中国で服役中のウイグル族学者、イリハム・トフティ氏を選出したと発表した。同氏は2014年に、国家の分裂やテロ行為をあおった罪で終身刑を言い渡されている。

中国外務省の報道官はトフティ氏について「暴力的なテロ攻撃を行った過激派を公然と英雄扱いしている」と非難。「人権とは何の関係もない人物だ」と述べた。

投獄される以前、トフティ氏はウイグル族と漢族との関係を扱った研究で知られる一方、新疆ウイグル自治区における中国政府の民族政策に対して厳しい批判を展開していた。

資源の豊富な同自治区にはチュルク系言語を話すウイグル族が長年にわたり居住していたが、過去数十年間で漢族が流入すると両者の関係は緊迫化。中国の治安部隊によるウイグル族への厳しい処遇やイスラム教の宗教行事の規制などが問題として浮上するようになった。

マーティン・エナルズ賞の運営組織はウェブサイト上でトフティ氏について「20年の間、ウイグル族と漢族との対話と理解を促進してきた。分離主義や暴力を拒絶し、ウイグル文化の尊重を基礎とした和解を模索し続けてきた」と、その活動を評価した。

またマーティン・エナルズ財団のディック・オースティング理事長は声明で「イリハム・トフティ氏のような穏健な声を排除することで、中国政府は自らが防ぎたいとする本物の過激主義の台頭に向けた基礎固めを行っているのが実情だ」と指摘した。

トフティ氏は今月、欧州議会の選出する「思想の自由のためのサハロフ賞」の候補にもノミネートされた。

http://www.cnn.co.jp/world/35090401.html